大規模修繕工事の工事価格高騰!!
大規模修繕工事の価格が上がっている。資材費の高騰、職人不足に伴う労務費、また警備員など人件費の上昇が主な要因だとされる。このところの物価高に伴う値上げは工事に限った話ではないが、大規模修繕工事の特有の問題もある。複数の事業営業担当、役員の話をまとめると、工事価格の上昇は昨年の初めから顕著になった。上昇幅は、おおむね10~15%といったところ。
コロナで技能実習生など外国人労働者の来日が途絶えまた団塊世代の職人が完全に「引退」した、などの理由で職人不足が常態化するようになったからだという。
国土交通省が毎年発表する公共工事設計労働単価も上昇している。
2013年度から10年連続で上昇を続け、2月14日に公表された今年3月以降に適用された労務単価は、前回比で0.5%以上も上がり全職種では同5.2%増の2万2227円となった。
分譲マンション大規模修繕工事は、見積書提出から着工までに大きな「時間差」がある。この時間差は通常1年以上に及ぶ。例えば昨年12月、神奈川県の専業が作成した大規模修繕工事の見積もり。工事開始予定時期は来年4月だったが、この見積もり金額で管理組合から内定をとれば、正式な契約前でも金額は事実上変更できなくなる。見積もり書の有効期限は提出から90日と設定されるケースが多いが、大規模修繕の現場では死文化しているのが実情だ。
マンション管理新聞 第1231号より抜粋
私見:大規模修繕工事の工事価格が上昇しているのは周知の事実。東京オリンピックまでは人手を東京に取られ、その時も人手不足で人件費が高騰した。今回は、別の理由で工事価格の上昇。国土交通省の示す修繕積立金も㎡単価は上昇している。管理組合にとっては受難の時代の到来だ!