管理会社の変更をハードル高くする規約変更、有り??
長年、管理会社とお付き合いしていると管理組合との関係性が「なあなあ」になり、緊張感のある関係が維持できなくなる場合がある。そうすると、長年連れ添った女房のように相互に不満が生じ「なあなあからギスギス」した関係になり、少し古いが三行半となってしまうことも世間では多い。
管理会社に対する不満も大きくなると管理組合から「三行半」ならぬ「管理委託契約の更新拒否」、いわゆる管理会社の変更となってしまう。
通常、管理会社の変更は普通決議(普通決議とは、議決権の半数以上の出席で、出席者の過半数で決する)で行うが先日、あるマンションの勉強会に招かれてた時に理事長から「うちのマンションは管理会社変更が特別決議でないとできないのです」と相談を受けた。よくよく話を聞いてみると以前は、普通決議で行えることになっていたらしいのだが管理会社主導で管理会社の変更は「重大な決議か重要な決議」として、一般的に行われる普通決議では、管理会社の変更が出来なくなったとの事だった。
重要な決議?重大な決議?の決議要件は、議決権総数の過半数で決するということで特別決議に比べるとハードルは低いが、それでも管理組合にとっては、管理会社に対する不満が溜まっても管理会社の変更が簡単には出来なくなる。
これを聞いた時に管理会社(真面目に業務に取り組んでいる管理会社も沢山あります)もここまで来たか、と驚いた。
勿論、悪い方にである。無知(失礼m(__)m)な組合員を何と言って口説いたのか分からないが、そこまでして保身を諮るのか、とため息が出た。
管理会社の名前を聞くと全国展開している大手の管理会社である。
管理会社への評価は、1年を通して汗水流してサービスを管理組合に提供して、住民の方から「管理人が良く気がつく、挨拶が気持ちがいい、お掃除が丁寧、トラブル時に対応が早い、組合員に平等に接する等」の総合評価。結果、通常総会でもう1年お世話になろうかということで管理組合から契約を更新してもらうのである。
サービスの質と管理委託費のバランスが取れていれば管理会社変更の空気は出てこない。
それを管理会社変更の決議要件のハードルを上げるなど私は聞いたことがない。
仮に法令に抵触していなくても管理会社としての倫理観はないのだろうか、と首を傾げるばかりだ。