意外と知らないマンション設備(ポンプ編)
多くのマンションでは各戸まで水を運ぶのにポンプが使われます。(一部の低層マンションでは水道本管の給水能力だけで各戸へ給水が出来る為、ポンプを使用しない場合があります)。ポンプの種類は、マンションの給水方式によって異なります。今回は、あるマンション管理会社の発行する月刊誌にマンションで利用されるポンプの紹介記事が掲載されていました。素人にも分かりやすく説明されていますので紹介します。
揚水ポンプ
水道本管からの水を受水槽に貯め、その水を屋上にある高置水槽へ上げるポンプです。高置水槽の水は重力によって各戸へ送られます。高置水槽内の水が一定量以下になると自動的にポンプのスイッチが入り水を上げる為、電気代を抑えることができます。
加圧給水ポンプ
受水槽に溜まった水を各戸へ給水するポンプです。高置水槽が不要な為、点検や清掃費用が発生しませんが、水を使用するたびにポンプが稼働するたため、揚水ポンプに比べて電気代は高くなります。築20年前後のマンションで最も多く採用されています。
増圧ポンプ
水道本管の給水能力をさらに高め、各戸へ給水するポンプです。高置水槽や受水槽が不要なため、これらにかかる費用が発生しませんが電気代は高くなります。また、ポンプに比べて本体価格も高価です。しかし、水質を落とすことなく、そのまま各戸へ給水できることが好まれ、近年、多くのマンションで採用されています。
ポンプは給水に欠かせない重要な設備です。使用状況によって異なりますが、ポンプの耐用年数はおおむね10年~15年と言われています。それぞれのメリットとデメリットを比較検討して自マンションにマッチしたポンプを選択しましょう。