「マンション管理の基礎セミナー in 熊本」に登壇!
「マンション管理の基礎セミナー in 熊本」
2026年7月25日、ホテル熊本テルサにおいて開催された「マンション管理の基礎セミナー in 熊本」に、マンション管理士として参加し、地元熊本で長く活躍されているMCタレントの太田黒浩一さんらとともに、災害とマンション管理についてお話しする機会をいただきました。
今回のテーマは、
「震災10年 マンション管理シンポジウム
『災害に備える!求められる積立金対策とは』」
です。
熊本地震から10年。
マンションにとって「災害への備え」とは何なのか。
建物そのものの耐震性だけではなく、被災後の復旧、管理組合の意思決定、修繕積立金、保険、居住者間の連絡体制など、マンション特有の課題についてお話ししました。
熊本では「次の地震」への備えも必要です
セミナーの中で特にお伝えしたのが、熊本周辺の活断層についてです。
地震調査研究推進本部による長期評価では、日奈久断層帯の八代海区間はS*ランクに位置付けられ、今後30年以内に地震が発生する確率は「ほぼ0~16%」、想定される地震規模はマグニチュード7.3程度とされています。
「16%」と聞くと、それほど高くない数字のように感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、活断層による地震の発生確率として考えると、決して軽視できる数字ではありません。
さらに、南海トラフ地震についても、国の地震調査研究推進本部は発生確率を「高い」と評価しています。
マンション管理において、災害対策は「いつか考えればよい問題」ではなく、平常時から管理組合として検討しておくべき重要な管理課題になっています。
そして、セミナーの3日後に熊本で地震が発生
今回、私自身が強く印象に残った出来事がありました。
セミナーで地震への備えの必要性をお話しした、わずか3日後、熊本で実際に地震が発生しました。
もちろん、地震の発生を予知していたわけではありません。
むしろ、この出来事によって改めて感じたのは、
「地震は、こちらの準備が整うまで待ってはくれない」
ということです。
災害が発生してから、「積立金は足りるのか」「誰が建物を確認するのか」「理事会や総会をどう開くのか」「復旧工事をどのように決定するのか」と考え始めても、対応には限界があります。
だからこそ、何も起きていない平常時に準備しておくことが重要なのです。
マンションの防災は「避難」だけではありません
マンションの災害対策というと、水や食料の備蓄、避難場所の確認などを思い浮かべる方が多いと思います。
もちろん、それらも大切です。
しかし管理組合には、それとは別に「建物と共同財産を守り、被災後の復旧を進める」という大きな役割があります。
そのためには、
- 災害発生時の連絡・意思決定体制
- 建物被害を確認する体制
- 修繕積立金や災害時の資金確保
- 地震保険等の確認
- 緊急工事を実施する場合の手続
- 管理会社・施工会社・専門家との連携
- 被災後の総会・理事会運営
などを、平常時から確認しておく必要があります。
熊本地震から10年という節目を迎えましたが、10年経ったことは「地震が過去の出来事になった」という意味ではありません。
むしろ、熊本でマンションに暮らす私たちは、あの経験を次の災害への備えにつなげていかなければならないと考えています。
今回のセミナー、そしてそのわずか3日後に発生した地震を通じて、改めてその思いを強くしました。
災害は止めることができません。
しかし、災害が起きる前に「備える」ことはできます。

マンション管理士として、これからも管理組合の皆様と一緒に、災害に強いマンション管理について考えていきたいと思います。